日本の戯曲研修セミナー @オンライン2024
飯沢匡『もう一人のヒト』を読む!

社会派と呼ばれる演劇がある。飯沢匡は、その社会派であり、そして紛れもなく喜 劇作家であったと言える。ジャーナリストであり、優れた児童向け人形劇の制作者であったこの作家は、70 歳近くになっても代表作となる喜劇作品を発表し続けた。「笑いという有効な武器をとうの昔に捨て た―いや捨てさせられた国民が日本人なのではないか」『武器としての笑い』飯沢匡 著(岩波新書)今、政治不信は極まり、エンターテイメント は過去に類がないほど多様化している。こんな時代に、「喜劇」はどんな意味を持つのか。セミナーでは、作者の稀有なプロフィールを辿り、傑作喜劇『もう一人のヒト』を声に出して読みながら、全体でディスカッションを行います。 演劇は「笑い」と「社会」とどう向き合っていけるのか、考え、実践する一助になれば幸い です。


飯沢匡
(いいざわただす・1909-1994)

劇作家、作家、ジャーナリスト。朝日新聞社入社後、勤務の傍ら風刺喜劇を執筆。戦後はアサヒグラフ編集長として初めて原爆被害の実相を発表。1954年退社後は、文学座、劇団NLT、劇団民藝、青年劇場などの劇団に多くの劇作を提供、演出するとともに、NHKの「お母さんといっしょ」の中で「ブーフーウー」など優れた児童向け人形劇を執筆制作。岸田演劇賞、読売文学賞、斎田喬戯曲賞、小野宮吉戯曲平和賞、紀伊國屋演劇賞、毎日芸術賞、その他受賞多数。本名は伊澤紀(いざわただす)で、警視総監・貴族院議員・台湾総督を歴任した官僚政治家・伊澤多喜男の次男。『飯沢匡喜劇全集』全6巻(三一書房)、『武器としての笑い』(岩波新書)など著書多数。


『もう一人のヒト』

1970年、劇団民藝により初演。
同年、第6回小野宮吉戯曲平和賞受賞。
2019年、飯沢匡没後25年記念と銘打ち、青年劇場で再演。

舞台は太平洋戦争末期の頃。日本国民は勝利を信じて疑わなかった。そんな中、敗戦を見通しながらも対応に追われ動揺する皇族一家。一方、一人息子が召集され、悶々の日々を送る下町の靴職人。この靴職人が屑屋に売り払った「あるもの」が一人の将軍の目にとまって…。戦況はますます悪化し、米軍の空襲は日毎にその激しさを増していた。


開催日時

11/22㊎ 18:00-20:00
11/29㊎ 18:00-21:30
11/30㊏ 16:00-20:00
12/ 1㊐ 16:00-20:00

スケジュール詳細

会場

オンライン(Zoom)💻
入室先は参加者に通知

使用戯曲

『飯沢匡喜劇全集〈3〉』(未来社)に所収されております。セミナー参加者・見学者には戯曲データを共有いたします。

参加要項

🔘 Zoomに接続可能であること
🔘  全日程参加できなくてもOK
🔘 戯曲を読んだことを前提にセミナーは進行しますが、発表者がおおまかなあらすじを紹介するため、見学者は読んでいなくても参加できます

司会進行(ファシリテーター)

ナビゲーター

丸尾 聡

コーディネーター

川口典成

実行委員

平野智子 ・ 蔵人

ゲスト

11/22㊎ ゲストレクチャー
辻田真佐憲

 1984年、大阪府生まれ。評論家・近現代史研究者。慶應義塾大学文学部卒業。政治と文化芸術の関係を主なテーマに、著述、調査、評論、レビュー、インタビューなどを幅広く手がけている。単著に『「戦前」の正体』(講談社現代新書)、『防衛省の研究』(朝日新書)、『超空気支配社会』(文春新書)、『大本営発表』(幻冬舎新書)、共著に『教養としての歴史問題』(東洋経済新報社)、『新プロパガンダ論』(ゲンロン)、監修書に『満洲帝国ビジュアル大全』(洋泉社)、共編書に『文藝春秋が見た戦争と日本人』(文藝春秋)などがある。


料金

ディスカッション参加者 ➤ 3000円 (通し)
見 学 ➤ 1000円 (通し)
※協会員無料

お申込み

チケットシステム「Peatix」からご予約ください
※協会員(無料)の方もチケットシステムPeatixよりお申込みください。

【チケットシステムPeatix】

お申込みフォーム

上記のシステムが利用できない方は、
お名前所属連絡先(メール、電話)を明記の上
以下のメールアドレスまでご応募ください。
gikyokubu.online@gmail.com

お申込み締切

最終日の開催時間まで

※応募人数によって先着順で〆切となる可能性がございます

日本の戯曲研修部
〈オンライン〉

秋葉舞滝子 EMMA(旧・豊永純子) 川口典成 河原その子 蔵人 黒澤世莉 篠本賢一 田中春彦 日澤雄介 平野智子 丸尾聡 吉田康一
  

宣伝美術

松田陽子

助成

文化庁文化芸術振興費補助金
(舞台芸術等総合支援事業(芸術家等人材育成))
独立行政法人日本芸術文化振興会

協力

劇団民藝
一般社団法人秋田雨雀・土方与志記念青年劇場

主催

一般社団法人日本演出者協会

SNSアカウント

日本の戯曲研修部 X
#もう一人のヒトを読む

2024年度年間事業 一覧へ


日本演出者協会は、ハラスメント防止に努めています。
参加のお申込みをされる前に、必ず「日本演出者協会事業におけるハラスメント防止ガイドライン」をご確認ください。

一覧に戻る