田中千禾夫:日本の戯曲研修部アーカイブ
「日本の戯曲研修部アーカイブ」は、日本演出者協会が主催する「日本の戯曲研修セミナー」で取り上げた戯曲や劇作家を中心に、セミナーコンテンツや周辺情報をまとめたアーカイブです。未来の演出家や演劇人に向けて、有益かつ論争的な場となることを目的としています。
田中千禾夫(たなかちかお)
1905 年長崎市生まれ。慶応義塾大学在学中に岸田國士らの 指導を受け、1933 年にデビュー作『おふくろ』を「劇作」に発表、 築地座で上演され一躍注目。1934 年、田中澄江と結婚。 1937 年文学座創設に参加。戦後、千田是也に請われ俳優座演出部員となる。1954 年『教育』初演。三島由紀夫は「岸田 國士氏の仕事の、本当の意味での継承者」と述べた。『マリアの首』で岸田演劇賞、文芸選奨文部大臣賞。評論『劇的文体 論序説』で毎日出版文化賞。1995 年没。『国語』は 1966 年 に俳優座によって初演。
《オンライン版》日本の戯曲研修セミナーin東京2021 田中千禾夫を読む!『国語』
2021年8月2日(月)~8月8日(日)
新たな形式の劇作を探求し続けた田中千禾夫の実験作『国語』(1966年)を公募にて選考した演出家とともにオンラインにてディスカッション&対面にて俳優たちとともに発声を伴う「実験」を行う企画を開催しました。演出担当には豊永純子さんが選考されました。(新型コロナの感染状況を鑑み、一部対面式の予定からすべてオンラインでの開催へと変更)
アーカイブとして、セミナーのダイジェスト映像、近代日本言語史の安田敏朗さんによるレクチャー「近代日本における「国語」の歴史」、高校国語教員である佐々木宏さんによるアクティブラーニングについてのレクチャーのほか、演出担当の豊永さんによるプレゼンテーション、俳優の天野眞由美さんによる「田中千禾夫先生の思い出」などを公開いたします。
アーカイブ
戯曲情報
『国語』は『田中千禾夫戯曲全集 第6巻』(白水社)に所収されています。