現代女流戯曲選集の作家たち:日本の戯曲研修部アーカイブ
「日本の戯曲研修部アーカイブ」は、日本演出者協会が主催する「日本の戯曲研修セミナー」で取り上げた戯曲や劇作家を中心に、セミナーコンテンツや周辺情報をまとめたアーカイブです。未来の演出家や演劇人に向けて、有益かつ論争的な場となることを目的としています。
アーカイブもくじ
1956年版より
『鏡台』岡田八千代(EMMA)
『冬浪』可児松栄(川口典成)
『水のほとりの女』田中澄江(川口典成)
『他人の手』秋元松代(平野智子)
『写真』保利祥子(藤原佳奈)
1957年版より
『雨の夜のはなし』田中澄江(黒澤世莉)
『お七』若城希伊子(西尾佳織)
『不凍夜』田井洋子(有吉朝子)
『上城家の離座敷』田井ふみ子(平野智子)
『賤機帯』松本起代子(蔵人)
『曖昧な朝』保利祥子(藤原佳奈)
『髪を切る』佐々木恵美子(川口典成)
1958年版より
『鋏』田中澄江(黒澤世莉)
『黒い鳥』若城希伊子(西尾佳織)
『からす』田井洋子(有吉朝子)
現代女流戯曲選集とは
劇作家の岡田八千代を中心に、1948年に日本女流劇作家会が結成された。女性劇作家の協同、また女性の新人劇作家の育成・紹介を活動の理念とし、随時、正会員、準会員などを募集。正会員には可児松栄、辻山春子、佐々木恵美子らがいた。会報「アカンサス」を定期的に発行、女性劇作家によるアンソロジー『現代女流戯曲選集』を出版した(1956年版、1957年版、1958年版の3冊が確認できている)。
日本の戯曲研修セミナー @オンライン2023 村山知義『現代女流戯曲選集』を読む!
2023年9/20㊌・10/18㊌・11/22㊌・12/20㊌・2024年1/17㊌(全5回)
「日本女流劇作家会」が発行した『現代女流戯曲選集(1956 ~58年版)』を取り上げました。全三冊に収録された戯曲は合計38本。そのうち10名の作家による計15本の戯曲を、 劇作家や演出家が読んだ上でそれぞれの自由な視点から作者や作品を紹介し、ディスカッションを行いました。 2022年度の「雑誌『青鞜』を読む!」では、明治期の女性の思想やさまざまな論争が話題にあがりました。今回は終戦の約10年後に出版された女性作家による戯曲集を読み解くことで、当時の世相や価値観を探りました。 レクチャーでは椎野若菜氏をゲストに招き、文化人類学者の視点から世界の寡婦や未婚女性について話していただきました。
・セミナーの報告
アーカイブ
ゲストレクチャー「世界の寡婦/未婚女性」椎野若菜
日本女流劇作家協について/『鏡台』岡田八千代(EMMA)
『雨の夜のはなし』『鋏』田中澄江(黒澤世莉)
『冬浪』可児松栄、『水のほとりの女』田中澄江
『お七』『黒い鳥』若城希伊子
『不凍夜』『からす』田井洋子
『他人の手』秋元松代、『上城家の離座敷』田井ふみ子
『賤機帯』松本起代子
『写真』『曖昧な朝』保利祥子
『髪を切る』佐々木恵美子
戯曲情報
『現代女流戯曲選集』は「国立国会図書館デジタルコレクション」(NDL)に収蔵されています。